テロワール要素の1つ「土壌」について解説!

ワインと土壌の関係

ワインの説明などでよく「テロワール」という言葉が使われます。

辞書では「風土の、土地の個性の」という意味ですが、ワインの世界では「ワイン用のブドウ樹をとりまく環境」という意味で使われます。

この「テロワール」はワインの味わいにおいてとても重要な役割があります。

テロワールの要素の1つ「土壌」に焦点を当て、味わいにどのような影響があるかを深堀してみました。いったい土壌はワインの味わいにどんな影響があるのでしょうか?



ワインの味わいに影響がある土壌

ワインの味わいに影響がある土壌

ワインの味わいを表現する時、“”〇〇土壌だからミネラル感があるなどと聞くことがあるかと思います。

「土壌で味わいって表現できるの?」

「そもそも土壌とはなんだろう?」

土壌とは

地面の最上層の部分の表土のことです。土壌を構成するものは、海に堆積した火山灰などの鉱物質、草花、動物の死骸、微生物を含む有機物です。
鉱物と有機物は長い年月の内に腐食され、そうして生まれた土壌には、菌類、微生物、ミミズなどの様々な生き物が存在します。
そして生きるために必要な無機物(ミネラル分)を、微生物が根まで運ぶことでブドウも生育していきます。
土壌は地球の皮膚と言われておりますが、実際は地球の内臓なのかも知れません。

ワインの味わいを決める健康な土壌とは?

ワインの味わいを決める健康な土壌とは?

ワイン用ブドウは、厳しい環境や痩せた土壌の方が、地中深くまで根を伸ばすので良いブドウができるのだと、太古の昔から言われています。

しかし、痩せた土壌と、何もせず不毛になってしまった土壌では意味合いが違ってきますよね。

私の知る生産者の多くが、土の仕事は必要だと言います。健康な土壌とは、微生物が働きやすい環境を意味しています。とても大切な土の仕事に関連しているのが、様々な農法についてです。

リュットレゾネ(サスティナブル農法)、有機農法、ビオディナミ農法などは、微生物が動きやすい健康な土壌を重要と考えています。

これらの農法で作られたブドウで醸造したワインは、自身の健康を気にする人にとても人気が出ています。

農法の違い
 有機農法  農薬や化学肥料を使わずに、自然な土づくりを行い、農産物を作る方法のこと。
 リュットレゾネ農法  ブドウ樹が、病気に掛かった場合のみ、薬を使用する方法。英語では「サスティナブル農法」ともいわれ、環境や自然に最大限配慮した農法。
 ビオディナミ農法とは

 薬を使わず、自然に近い状態でブドウの栽培を行います。さらに、星占術や天文学といったスピリチャルな要素をとりいれて、ブドウを栽培する方法。

どの農法も多少の違いはありますが、土を大切にしてブドウ栽培をしています。それだけ、重要な役割があるということですね。

ワインの味わいに土壌を感じることができる

ワインの味わいに土壌を感じることができる

特定の土壌とワインの味わいを、直接結びつけることが出来るのか。 それは不可能と思いきや、ワインの味わいには、土壌の特徴を示すようなものが現れていると思われます。 土壌はワインの酸、タンニンに影響があり、天候や畑の農法も影響してきます。 土壌による味わいの違いの良い例としてミネラルウォーターがあります。 軟水、硬水で味わいの違いを感じることが出来るからです。
(参考文献:「土とワイン」著者アリス・ファイリング、パスカリーヌ・ルベルテ)


「土壌」とはいえ、「土」の味がするわけではありません。 その土壌に含まれる「ミネラル」や「養分」がブドウの旨みになり、ワインを造ったときに影響が出てきます。

例えば、海沿いの土壌でそだったブドウで作られたワインは、ほんのり塩味を感じるほどのミネラルを感じたり、貝などの石灰質を含む土壌にはキリっとした味わいを感じる事が多くあります。


柴田屋おすすめ土壌を感じるワイン

エヴィダンス アルザス リースリング(ギュスターヴ・ロレンツ)

ピンクグレープフルーツとライム、白い花々の香り。土壌由来のミネラル感が、ワインにドライで独特の表情を与えています。力強くありながらエレガントで、酸のバランも完璧な、まさに美食家の為のリースリング。

■原産国:フランス アルザス
■品種:リースリング100%
■タイプ:白 辛口


まとめ

ワインと土壌の重要な関係のまとめ
  1. ワインの味わいには土壌の影響が大きい
  2. ワインブドウ生育には、土壌の健康状態が重要
  3. 土壌の性質がワインブドウに影響し、ワインの味わいが変わる

ワインの味わいに土壌の影響が大きい事がわかりました。
次回はさらに深堀した内容をお届けします。

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