お酒は飲めば強くなる?お酒と上手に付き合う5か条
お酒は飲めば強くなる?
「お酒は飲んで強くなる」と言われ、何事も慣れだと飲み続けてみたものの、想像以上に酔っ払ってしまった・・・なんて経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お酒は飲むほどに強くなるというのは、はたして本当なのか?お酒との上手な付き合い方と合わせて見ていきましょう!
■お酒は飲むほど強くなれるの?
お酒は、世界中で人と人をつなぐコミュニケーションツールのひとつ。上手なお付き合いで楽しいひとときを過ごしたいものですね。お酒の耐性については、「飲めば強くなっていく」などと言われることもしばしば。
筋トレのように鍛えられるものなのでしょうか?
■アルコールの強さには個人差がある
アルコール(お酒)を分解できる遺伝子の違いによって変わると言われています。
アルコールを摂取すると胃から20%、小腸から80%が吸収され、その大部分が肝臓で処理されます。肝臓内では、まず、アルコール脱水素酵素により分解され、悪酔いや頭痛、動悸の原因ともなるアセトアルデヒドになります。
さらに、肝臓内のアルデヒド脱水素酵素により、酢酸へと分解されます。この酢酸は血液により全身へめぐり、水と二酸化炭素に分解され、汗や尿、呼気中に含まれて外へ排出されます。(アルコール分解経路図参考)
お酒に「強い」、「弱い」というのは、「アセトアルデヒド」を分解する能力が高いか低いかで決まります。民間でアルコール耐性のチェック機関(検査キット)などもありますので、気になる方は試されてみてもいいかも知れません。
■飲酒の健康リスクJカーブとは??
1981年イギリスのマーモット博士らが、飲酒量と死亡率との関係についての調査結果を発表しました。
グラフにすると左図のようなJ字型曲線となります。意外なのは、少量飲む人のほうが、全く飲まない人よりリスクが低いということです。
国立がんセンターの調査で重い病気の人を除いた集計・解析もしましたが結果は同様だったそうです。
実際、死亡率を下げられる少量のお酒の量は「1日20g以下」が目安です。これはビールなら500㎖、日本酒で一合相当です。(アルコール度数によって数は変わります。)
参考文献:東京国税局「お酒に関する情報」https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/sake/seminar/h21/220323.htm
■お酒と上手に付き合う5か条
- 空腹時のお酒はやめましょう空腹時はアルコール吸収が早く酔いもまわりやすいため。
- 食事と一緒にゆっくりと味わう食べながら飲むことでアルコールは肝臓にゆっくり吸収され、血中濃度の上昇も抑えられほろ酔い気分が長く続きます。
- 休肝日を設ける身体(肝臓など)をいたわりましょう。
- チェイサーも忘れずに悪酔いを防ぐために、水を十分に補給しながら飲みましょう。
- 自分のペースを押し付けない、無理強いはしないお酒は、節度を守ってたしなむことが大切です。
参考文献:日本生命100年のレシピ上手なアルコールとの付き合い方https://special.nissay-mirai.jp/jinsei100y/hints/peX3I